一馬の手記

「短編第七作『君は花束を忘れた』をnoteに公開しました」

新作短編『君は花束を忘れた』をnoteに公開しました。

もの書きのkazumaです。今日は新作の短編小説のご案内です。『君は花束を忘れた』という作品をnoteに投稿しました。2年ほど前から続けている短編制作ですが、今作で第七作目にあたります。環状線から出られなくなったやつの話を書きました。今回は特別に無料公開していますので、よかったら読んでいってください。


作品の感想は当記事コメント欄、note作品ページ、Twitterアカウント(@kazumawords ※リプライ・DMどちらも可)で受け付けます。お知り合いの方はメールでもかまいません。紹介記事も歓迎ですのでご自由にどうぞ。

『君は花束を忘れた』の執筆を終えて、執筆後記

書き終えてすぐ、note上やTwitterを介して作品を読んでくださった方々がいた。僕はずっとひとりぼっちで書いてきた人間なので、誰かが作品を読んでくれたとわかると、何だか心づよい気持ちになる。

いまは原稿を書き上げて、ようやく肩の荷が降りたというところ。いつも小説を書くときは、僕はほんとうにこの小説を最後まで書ききることができるのか? と自問している。書き終わるまでは、書き上げられるかわからない。ずっと手探りで、「了」の字を置いたときにようやく物語のトンネルを抜ける。最初の一文字を書いたときから、最後の結末が見えていたらいいけれど、そういうわけじゃない。プロットを用意しても、その通りに進むということはまったくない。僕にとってはその方が面白いし、思わぬ「ヘンな」ところに転がっていく方が作品にとってもよいのだろう。小説はまるで生き物みたいだと思う。

名刺代わりの短編を作りたかった、新しい語り方を求めて

『君は花束を忘れた』を書き始めたのは4月末頃だった。僕は『ハイライトと十字架』以来、名刺代わりになるような代表作が書けていないなと思っていた。もちろんその間に短編作品はいくつか作ったんだけど、書き終えたときの手応えが『ハイライト』を越えていなかった。僕はもう少し踏み込んだ書き方をしたかったし、他のひとがあまりやっていない独自の語り方を見つけてみたかった。もっとストレートに間合いを詰めて、いい意味で読者に言葉をぶつけられるような、そういう語り方を求めていた。僕が好きな小説は、読むときにいつも強烈な平手打ちを食ったり、思いもよらぬところからガツンと撲られてやられてしまう、そんな文章ばかりだ。受け手が怪我をしないように、傷一つ付かないようにふんわりとトスする、そういう奥ゆかしい文章は、僕はやっぱり好きじゃないんだなと思った。やるんだったら最初から思い切り打ちのめしてくれって思っている。

現実を描くには目に見える現実だけでは足りないと思う

作品のリアリティのことも考えた。僕の小説はわりかしヘンなことが起きることが多い。現実世界では起こりようもないことが平気で起こっている世界観だったり、いわゆるトリックスターのような道化、その場にいるのにはどうも違和感がある、エキセントリックな人物を登場させたりするのが好きだ。

現実を描くには目に見える現実だけでは足りないと僕は思っている。徹底的にリアリズムを追求したいなら小説はおそらく必要ないだろう。各々が目の前の人生をやればいいわけだから。

小説が虚構なら、その中でしかできないことをやりたい。簡単に言えば、小説の中でちょっと不思議なことが起こってほしいと思っているのだ。実際には起こらないけれど、起こったら面白いだろうな、そういうことを書くのが僕は好きだ。

あんまり不可思議なことが起こりすぎると、読者がついていけなくなるだろうから、その塩梅を僕は各作品で計っている。ちょうどいい間隔を見つけようとしている。リアリティの地平から少しだけふっと宙に浮いてしまうような、そういう瞬間を小説の中に閉じ込めてみたいと思っている。

今作もそういう作品に仕上がっていたらいいなと思う。ぜひ新作短編の「君は花束を忘れた」を読んで、楽しんでいってください。

(note内で「ポメラ日記」をはじめました。ポメラDM250で書いている日記です。よろしければこちらにもお越しください)

kazuma

おまけ 文具紹介コーナー 満寿屋「MONOKAKI」A5ノート

おまけ企画として、文具紹介コーナーをはじめます。僕が実際に執筆に使っていたり、おすすめする執筆・読書グッズを不定期に紹介していこうと思います。

今回の短編小説執筆にはこちらのノートを使いました。お気に入りの文具屋さんで買ったものなんですが、装丁も切り絵で洒落ていて、文字も非常に書きやすいのでおすすめです。原稿用紙で有名な「満寿屋」が出している新作のノートで、MONOKAKIというロゴが入っています。万年筆のインクが滑らかに乗り、裏写りもなく筆記できます。クリーム色の紙も目に優しく、味がありますね。いままで執筆に使ったノートの中で一番書きやすいノートでした。いつもと違う、上質な執筆体験を味わってみたいひとにおすすめします。ちょっとした文豪気分になれますよ。

追伸 これからは幻想文学で行こうと思った話

P.S.
そうそう、この間、小説の添削を受ける機会があったのだけど、アドバイスとして幻想文学が向いているんじゃないですか、と言われることがあった。僕はずっと純文学を書いているつもりだったけど、そもそもアマチュアの作品は純文学とは言わないのが一般的らしいので、自分の書いているジャンルを説明するのに使えるものがなくなってしまった。それで「ただの小説」で通すことになったんだけど、現実ではありえないこと、架空の世界を描いているのが幻想文学と呼ぶそうだ。僕が今回書いたものも広義にはこのジャンルでいいのかもしれないと思ってタグを付けた。なのでこれからは幻想文学で行くことにします。

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